新しく買った陶器の器。使う前の「目止め(めどめ)」というひと手間で、シミやにおいが付きにくくなり、長く美しく使えます。
この記事では、目止めとは何か・必要な器の見分け方・米のとぎ汁を使った簡単なやり方・頻度と注意点まで、初めての方にもわかるように解説します。
この記事でわかること
- 目止めとは何か・なぜ必要か
- 目止めが必要な器・不要な器の見分け方
- 米のとぎ汁を使った目止めのやり方
- 頻度・注意点
目止めとは?陶器を汚れにくくするひと手間
目止めとは、陶器の表面や細かな孔(あな)を、でんぷん質でふさぐお手入れのことです。陶器は吸水性があり、そのまま使うと水分・油分・色・においを吸い込み、シミや変色、におい移りの原因になります。
使う前に目止めをしておくと、シミ・におい・貫入(かんにゅう=表面の細かなひび)への色移りを防ぎ、器を長持ちさせられます。
陶器と磁器の違いについては「陶器と磁器の違いとは?」もあわせてどうぞ。
目止めが必要な器・不要な器
| 目止め | 理由 | |
|---|---|---|
| 陶器(土もの) | おすすめ | 吸水性が高く、シミ・においが付きやすい |
| 貫入のある器・粉引など | おすすめ | 特に色・においを吸いやすい |
| 磁器(有田焼・波佐見焼など) | 基本不要 | 吸水性がほとんどない |
| 釉薬でしっかり覆われた器 | 不要なことが多い | 表面がガラス質で吸水しにくい |
不安なときは、器の裏(高台)や表面に少量の水を垂らして、すっと吸い込むようなら目止めをするのが目安です。
米のとぎ汁を使った目止めのやり方
もっとも手軽で一般的なのが、米のとぎ汁で煮る方法です。とぎ汁がなければ、水に少量の片栗粉や小麦粉を溶いても代用できます。
STEP1:器を洗う
器を軽く洗い、汚れを落とします。
STEP2:鍋にとぎ汁と器を入れる
器が完全に浸かる量の米のとぎ汁を鍋に入れ、器を静かに沈めます。器同士がぶつからないよう、間に布を挟むと安心です。
STEP3:弱火〜中火で加熱する
ゆっくり加熱し、沸騰したら弱火で20〜30分コトコト煮ます。急に強火にすると割れの原因になるので注意。
STEP4:そのまま冷ます
火を止め、とぎ汁の中で器が完全に冷めるまで待ちます(急冷は厳禁)。
STEP5:洗って完全に乾かす
取り出してよく洗い、風通しのよい場所でしっかり乾かしてから使います。
目止めの頻度・注意点
頻度
- 買ってすぐ、使い始める前に一度
- その後は使用頻度に応じて半年に1回ほど行うとより効果的
- シミやにおいが気になってきたときにも
注意点
- 急加熱・急冷を避ける(割れ・ひびの原因)
- 金彩・銀彩、絵付けの繊細な器は避けるか、目立たない部分で確認
- 目止め後は完全に乾かす(生乾きはカビ・においの原因)
よくある質問(FAQ)
Q. 目止めは必ず必要ですか?
A. 陶器(土もの)にはおすすめです。磁器や、釉薬でしっかり覆われた器は基本的に不要です。
Q. 米のとぎ汁がないときは?
A. 水に少量の片栗粉や小麦粉を溶いて代用できます。でんぷん質で表面をふさぐのが目的です。
Q. どのくらいの頻度でやればいいですか?
A. 使い始める前に一度、その後は半年に1回ほどが目安です。シミ・においが気になったときにも行いましょう。
Q. 目止めをすると何が変わりますか?
A. シミ・におい・貫入への色移りが付きにくくなり、器が長持ちします。
Q. 磁器にも目止めは必要ですか?
A. 基本的に不要です。磁器は吸水性がほとんどないためです。
まとめ:使う前のひと手間で、陶器は長持ちする
目止めは、米のとぎ汁で20〜30分煮て、冷めるまで待ち、よく乾かすだけのかんたんなお手入れ。陶器を使い始める前にこのひと手間を加えるだけで、シミやにおいが付きにくくなり、お気に入りの器を長く美しく使えます。
器を「育てる」感覚で、ぜひ試してみてください。
