隅田川に囲まれた下町の荒川区は、東京23区の北東に位置する町で、江戸時代から伝えられてきた技術(伝統工芸技術)を持つ職人さんが、たくさん活躍しています。
伝統工芸技術は、荒川区が誇る文化財であり、協力しあって大切に守っています。荒川区に伝えられてきた江戸の伝統や文化を未来に伝えるために、伝統工芸に関心がある若者、職人さんへの弟子入りを希望する若者をサポートするのが「荒川の匠育成支援事業」です。
職人見習いを募集
令和3年度の募集内容
職種と職人
彫金 田村尚子(尚呼)さん(荒川区伝統工芸技術保存会会員)
※注釈 彫金…鏨(たがね)で金・銀・銅等に文様を彫ったり、透かしたり、他の金属を嵌(は)めたりする技術
木版画彫 朝香元晴さん(荒川区伝統工芸技術保存会会員)
木版画彫は、文字や絵を板木に逆文字で彫り込み、その版面に墨・顔料を塗って用紙をあてて摺り上げる技術です。木版画は、絵師の原画をもとに、彫師が版木を彫り、摺師が摺り上げる分業でできあがります。
額縁 吉田一司さん(荒川区伝統工芸技術保存会会員)
桜材などを主材料として、作品に合わせて額縁を製作する技術です。指物の系譜を引く伝統的な木工技術のひとつで、工房内で職人たちが「木地作り」と「仕上げ」に分業してつくりあげます。
実習期間
令和4年1月から3月まで
なお、実習期間終了後、面談を経て、正式な弟子入り修業を行います。
応募できる方
以下の全てを満たす方
- 義務教育終了以上の30歳くらいまでの方
- 実習修了後、弟子入り修業を行い、修業修了後は荒川区に住み、伝統工芸の職人となる意思がある方
- 実習期間中、1か月の内10日以上実習を受けることができる方
申込締切
令和3年9月30日(木曜)午後5時
募集チラシ・要項
こちらの募集チラシ・要項(PDF:1,558KB)をご覧ください。
申込書
こちらの申込書(PDF:58KB)をダウンロードし、印刷してご利用ください。
申込み・問合せ
荒川ふるさと文化館(東京都荒川区南千住6-63-1)
電話:03-3807-9234
※注釈 第2木曜、毎週月曜休館。月曜が祝日の場合は開館し、翌平日休館。
事業概要
ステップ1(職人見習い)
伝統工芸技術の職人さんのもとで、職人見習いとして短期の現場実習を行います。その間、荒川区から研修手当てが支払われます。ステップ1を終了し、引き続き職人さんのもとで修業を希望する方は、審査の後に、「ステップ2(弟子入り修業)について」へ進むことができます。
期間
3か月間(1月から3月)
現場実習者の対象者
義務教育修了以上(中学・高校・卒業予定者を含む)の30歳くらいまでの方で、将来、荒川区内に住み、伝統工芸の職人となる意思のある方。
指導する職人さん
- 伝統工芸技術を持つ職人さん(伝統工芸技術保持者)
- 荒川区文化財保護条例に基づく荒川区登録・指定無形文化財(工芸技術)保持者、または文化財保護奨励団体(荒川区伝統工芸技術保存会)の構成員で伝統工芸技術を有する職人の方
補助金
- 現場実習者への研修手当て 1日3千円(上限月6万円)
- 伝統工芸技術保持者への指導料 1日5千円(上限月10万円)
ステップ2(弟子入り修業)
原則として、ステップ1を終了した方が対象です。伝統工芸技術を持つ職人さんのもとに弟子入りをして、本格的に修業を行います。その間、荒川区から研修手当て等が支払われます。
期間
3年間(最長6年まで)
本格的修業の対象者(新規継承者)
ステップ1終了後に、引き続き職人のもとで修業を希望する方、またはすでに荒川区内の伝統工芸技術の職人のもとで修業を始めて6年以内の方で、原則として将来3年以上荒川区内に住み、伝統工芸の職人になる意思のある方
指導する職人さん
ステップ1と同様
補助金
- 新規継承者への研修手当て 1日5千円(上限月10万円)
- 伝統工芸技術者への材料費補助 上限月1万2千円
- 新規継承者への家賃補助(本事業のために、荒川区外から荒川区に転居した場合) 上限月3万円
ステップ3(若手職人展などの開催)
修了者・研修者に対しては、荒川区において展示会等の開催などを行いPRしていきます。また、区の事業への参加・協力依頼を行うことがあります。