本格的な夏の到来を前に、兵庫県宝塚市境野の「つりしのぶ園」で、軒先などにつるして涼感を楽しむ伝統工芸植物「つりしのぶ」の出荷がピークを迎えている。
球状にした土の中にシダの一種「シノブ」の苗を植え込み、屋外の敷地など計約5千平方メートルにつるして栽培。8月上旬までに計約1万株を東京や名古屋、京阪神の花市場に出荷する。宝塚市が選ぶ「宝塚ブランド」にも認定されている。
敷地には直径9~80センチまでさまざまなサイズのつりしのぶが並ぶ。園主の市原誠さん(73)らが水やりのほか、葉を傷めないように遮光ネットを張ったり余分な葉を間引いたりし、丹精して育てている。
市原さんは「出来は上々。湿気の高い環境が適しているので早く梅雨入りしてほしい」と話す。
商品は3千円から。つりしのぶを作る講習会も受け付けている。
同園TEL 0797-91-0223