浜松の伝統工芸、訪日客に 注染染め、遠州綿紬 民間会社ツアー

産業観光ツアーの受け入れを前に、台湾で注染染めの浴衣を紹介するなどした体験会=10月中旬、台北市

インバウンド(訪日外国人)受け入れ支援などの会社モカ・チャイ(浜松市中区、三井いくみ社長)などはこのほど、浜松地域伝統工芸の「注染染め」と「遠州綿紬(つむぎ)」の体験ツアーを始めた。訪日外国人に日本の文化と職人技に触れてもらう新しい産業観光として、誘客を図る。

普段は立ち入りが難しい浜松市内の注染染め工房で型染めを体験し、通気性に優れた浴衣を試着する。ワークショップも開いて職人技で糸を紡ぐ織物の遠州綿紬について理解を深める。中国語と英語で対応し、城巡りや茶道などのメニューも用意する。

受け入れ開始に先立ち、10月中旬に台湾・台北市で注染染めと浴衣着付けの体験会を開催したところ、幅広い世代から定員の2倍以上の参加申し込みがあったという。

三井社長は「日本の文化に対する関心の高さを実感できた。浜松ならではの繊維をテーマにした観光ツアーを提供したい」と話している。

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