高知)干支の土佐凧作り 香南の染め物職人急ぐ

土佐凧作りの作業をする吉川毅さん=2019年12月19日午後1時33分、高知県香南市香我美町、清野貴幸撮影

来年の干支(えと)のネズミをデザインした伝統工芸品の土佐凧(だこ)を作る作業が高知県香南市香我美町の染物店でピークを迎えている。

「吉川工房」の5代目吉川毅さん(59)が今月から作業を始めた。

厚くて丈夫な手すきの土佐和紙に墨で輪郭を描き、1日乾燥させる。着色して2日がかりで仕上げる。一緒に松竹梅や米俵など縁起のよい絵柄をあしらう。染料や顔料が乾く時間が仕上がりに影響するため、空気が乾燥する今の時期が適しているという。

土佐凧は正方形の角の部分を上下にして揚げるのが特徴。最近はインテリアとしての人気が高いという。かつては近隣に手掛ける同業者がいたというが、今は吉川さんだけ。2011年度には県の「土佐の匠(たくみ)」に認定された。「文化をつぶすのはしのびない。できるところまでは続けたい」

土佐凧は16センチ四方(税込み1300円)から85センチ四方まで大きさの違う6種類。吉川工房などで買うことができる。

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