漆器の美にふれる 那賀高校で根来塗授業

池ノ上さん㊨の指導を受ける生徒

和歌山県の伝統工芸品「根来寺根来塗」を学ぶ授業が10日、岩出市高塚の県立那賀高校で始まった。生徒は9月4日までの全5回の工程で伝統の奥深さにふれながら完成を目指す。

3年生の総合学習で美術を選択した39人が参加。講師は、同市の塗師で昨年12月に文化庁長官表彰を受けた池ノ上辰山(しんざん)さんと、先日池ノ上さんと結婚した弟子の那津子さんら3人が担当した。

池ノ上さんは根来塗の歴史や特徴、魅力を説明。「根来塗は朽ちていくさまが美しい。使うごとに美が生まれるのがすごい」と力を込めた。

生徒は第1段階の「木固め」に挑戦。漆はけを使い、小皿にある小さな穴に漆を入れ込む作業を丁寧に行った。今後は漆を塗り朱を入れ、完成を目指す。

山本輝羅(きら)さん(18)は「初めて体験したけど楽しかった。丁寧にやらないときれいに塗れないので集中した。良い作品が作れるように頑張りたい」と意気込んでいた。

池ノ上さんは「地元にこんな素晴らしい工芸があるということを感じてもらえれば」と話した。

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