菓子の祭典「IKESEI 菓子博」とコラボした「菓子を楽しむ器展」。会場では、青磁作家の神農巌氏によって今回のために制作いただいた特別企画品や、清々しい白磁の美を表現する有田焼、焼締めの器肌が魅力的な備前焼の数々をご紹介します。
神農 巌「青白磁堆磁菓子器揃」
サイズ:[菓子鉢]径20.5×高さ5.8cm、[菓子皿]径14×高さ3.5cm、[汲出し碗]径8.5×高さ5.cm
今回のために制作した特別企画品。磁土を泥漿(でいしょう)にして筆で何度も塗り重ねる手法、これを作者は「堆磁(ついじ)手法」と定義し独創的な造形表現を試み、高い評価を博しています。堆磁手法を用いたラインが器体の内側から口縁部にかけて見られますが、「堆磁が単なる表面装飾に留まることなく、造形としての一体化を意識し制作しています。」と、作者は語ります。
神農 巌「青白磁面取菓子器揃」
サイズ:[菓子鉢]径20.5×高さ6.0cm、[菓子皿]径14×高さ3.5cm
今回のために制作した特別企画品。薄くロクロ挽きされたシャープな器体に口縁部が菓子鉢では16面、菓子皿では18面に面取りされ、作品により一層の好ましい緊張感を与えています。涼し気な青白磁の釉薬と相まって、盛夏にぴったりのうつわ作品です。
[新農 巌(しんのう いわお)プロフィール]
1957年 京都府に生まれる
1980年 近畿大学卒業
1982年 京都府立陶工職業訓練校卒業
1994年 京都工芸ビエンナーレ1994展 優秀賞
2004年 第1回菊池ビエンナーレ 優秀賞(菊池寛実記念智美術館/東京)
2009年 第56回日本伝統工芸展 朝日新聞社賞
2011年 第58回日本伝統工芸展 日本工芸会会長賞
2012年 紫綬褒章 受章、第7回パラミタ陶芸大賞展 大賞(パラミタミュージアム/三重県)
2013年 第23回秀明文化賞(MIHO MUSEUM)
2014年 「工芸からKOGEIへ」展 招待出品(東京国立近代美術館)、「わざの美-現代日本の工芸」展 招待出品(外務省国際交流基金/シンガポール)
現在: 滋賀県指定無形文化財保持者、(公社)日本工芸会理事
開催概要
会期:2019年7月31日(水)~8月13日(火)
会場:6階(中央B8)=西武アート・フォーラム
*最終日8月13日(火)は、当会場のみ午後4時にて閉場いたします
出品予定作家(順不同・敬称略):*出品作家および作品は都合により変更となる場合がございます。
神農 巌、伊勢﨑 淳、伊勢﨑 晃一朗、柴岡 紘一、川端 文男、末石 泰節、井上 萬二、井上 康徳、井上 祐希、庄村 健、庄村 久喜、中尾 恭純、中尾 英純、中尾 純 ほか