ものづくりを通して、夏休みの自由研究に役立ててもらおうと「夏休みおもしろ体験会」が7月27、28の両日、佐賀市柳町の旧久富家などで開かれた。8会場に分かれた各体験コースには親子連れや友達同士など多くの児童が訪れ、職人の手ほどきを受けながら、焼き物の絵付けなど伝統工芸品のものづくりに熱中した。
旧牛島家では、同市富士町で陶磁器店「陶路館潤人」を営む溝口正彦さん(65)が講師となり、絵付けを指導。素焼きの湯飲みに慎重な手つきで色を塗る小学生らに「顔料をきれいに混ぜてから集中して絵付けして」などとアドバイスしていた。
絵付けにゲームのキャラクターを選んだ循誘小3年の中村晴紀くん=佐賀市=は、器に描き終わると、母親に「どのくらいの価値があるのかな」などと声を弾ませた。溝口さんは「手作りを楽しむことで、ものを大切に扱う心を養ってほしい」と目を細めていた。