「こっぱ人形」上田の街角に 全国に広まった農民美術の一つ

竹風堂上田店に置かれたこっぱ人形。昭和初期に島根県で作られた

上田市発祥の「農民美術」の一つ「こっぱ人形」が、市中心街の店舗など40カ所に飾られている。1919(大正8)年に画家の山本鼎(かなえ)が提唱し、今年100周年を迎えた伝統工芸に触れてもらおうと記念事業実行委が企画。各店舗や市立美術館に作品マップがあり、昭和初期までに全国各地で彫られた小さな木彫り人形約70個が見て回れる。

上田駅前の竹風堂上田店にあるのは、山本がデザインし、島根県で作られたという安来節(やすきぶし)の人形。店内には山本の絵画「農婦」も飾ってあり、竹内裕子店長は「お菓子を食べながら絵も人形も楽しんでください」。

展示作品は全て、上田市新町の萩原高至さん(72)が約20年かけて集めたコレクション。どの作品を展示するかは各店が選んだという。萩原さんは「農民美術が全国に広まっていたことを知ってほしい。『自由な美術が必要だ』という山本鼎の考えにも触れてほしい」と話している。

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