下諏訪の柳沢さん 県立武道館の大太鼓制作

県立武道館に納める大太鼓を眺める柳沢さん

2020年3月に開館予定の県立武道館(佐久市)に、下諏訪町で太鼓店を営む柳沢忠範さん(81)が大太鼓を納める。本体は既に完成しており、2月に工場から運び出す予定。柳沢さんは「職人歴40年の中で、最高の音がする太鼓ができた」と手応えを感じている。開閉会式や選手入場といった場面で打ち鳴らされ、武道大会を盛り上げる。

大太鼓は高さ約1・7メートル、胴回り約5・2メートル、直径約1・2メートルで、東京武道館にある物より一回り大きい。長野市七二会のケヤキを使用。柳沢さんは昨年10月から、機械で湾曲させた木材を組み合わせる独自の工法で胴を作り、鼓面に牛皮を張った。年明けは大太鼓の台を作る。

柳沢さんは当初、20年東京五輪・パラリンピックの開会式で大太鼓を使ってもらうことを構想。その後、県立武道館のアドバイザーを務める伊藤仁さん(69)=長野市=から、同武道館に置く大太鼓を探している―と聞き、「願ってもない」と入札への参加を決めた。同武道館に納める太鼓の制作は「職人冥利(みょうり)に尽きる」と話す。

柳沢さんは茅野市出身。高校中退後に東京で働いた後、帰郷した。「小さい頃からの太鼓好き」が高じて1970(昭和45)年に「諏訪神太鼓(じんだいこ)保存会」を設立。80年ごろに太鼓作りの勉強を始め、太鼓店を開いた。

2010年の諏訪大社御柱祭に合わせ、胴回り8メートル余の「神龍大太鼓」を制作したこともある柳沢さん。今回の大太鼓は、神龍大太鼓が完成した日付で、自身の誕生日でもある2月22日に納める。県教委によると大太鼓は主道場に置き、そばに説明板を設置する予定。

3月下旬の竣工(しゅんこう)式に合わせて現地で「入魂式」を行い、打ち初め。柳沢さんは「心に染みる音色を鳴らす太鼓として武道家や来館者に愛されてほしい」と話している。

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