岐阜県飛驒市の市立河合小学校の6年生8人が、自分たちの卒業証書に使う和紙づくりに挑戦した。
同小では、鎌倉時代から続く地元の伝統工芸「山中和紙」の技法を使って卒業証書の紙を作る行事が20年以上も続いている。
8人は2月12日、「現代の名工」にも選ばれた柏木一枝さん(84)の指導を受け、紙の原料のコウゾの繊維と粘りけのあるトロロアオイを混ぜた液体を金網を張った木枠にすくい、均等にならして紙をすいた。
児童はコウゾの寒ざらしも体験。降り積もった雪の上に洗ったコウゾの束を並べた。柏木さんは「雪にさらすと、白い紙になるんやよ」と教えていた。
土田庵斗(あんと)さん(12)は「紙すきは難しかったけど、できあがりが楽しみ」と話した。卒業証書は24日にある在校生不在の卒業式で手渡される。