栃木県那須烏山市の烏山高の3年生が30日、同市小原沢にある福田製紙所の工房「和紙の里」で、来年3月に受け取る卒業証書用の烏山和紙を製作した。
この日は3年4組の生徒44人が参加し、同製紙所の代表で県伝統工芸士の福田博子(ふくだひろこ)さん(50)から紙すき方法などの説明を受けた後、紙料が入った水槽からすき桁を使ってすくい上げる作業などを行った。
高野真里(たかのまり)さん(18)は「思ったより腕の力を使い、すき桁を水平に保つのが大変だったが、うまくできたので来年の卒業式が楽しみです」と話した。
卒業証書用の烏山和紙作りは、同校の地域学習「烏山学」の一環。新型コロナウイルスの影響で烏山学の活動が制限される中、生徒に地元の伝統産業への理解を深めてもらい卒業の思い出にしてもらおうと昨年に続いて実施した。9月までに3年生の全生徒が同様の体験を行う。