愛知県尾張地方で昔から作られている伝統的な毛織物「尾州生地」と日本のかわいい文化である「ロリィタファッション」を組み合わせた全く新しい形のお洋服『尾州ロリィタ』を広めるためのプロジェクトをクラウドファンディングの「READYFOR」で立ち上げました。
このプロジェクトにかける思い
今回プロジェクトを立ち上げたLOCOCOオーナーのショコラさんは、社会の中で忙しく暮らす女の子に日常を忘れて「可愛いお洋服を身に着けて最高に可愛いお姫様になって欲しい」というコンセプトの元、日本の文化であるロリィタファッションを体験するサロンをオープンさせました。
「ロリィタのかわいい」を広めていきたい、衰退していく尾州生地とその工場、技術者さんを守り、1人でもたくさんの人に尾州生地の良さを知って着用して欲しいという思いで、クラウドファンディングのプロジェクトを立ち上げました。
愛知県の伝統的な毛織物「尾州生地」とは
尾州とは昔の尾張地域の通称で、尾州生地は尾州地域で作られた毛織物のことをさします。
国内生産量の約8割の毛織物が尾州で生産され、その特徴は糸から織物になるまでの数多くの工程を、同じ地域内で協力して行っていることです。そしてその生地にはそれぞれの多くの技術者が携わっています。
尾張地域は国内最大の毛織物の産地で、ここで作られる「尾州ウール」は全国シェアの70%以上を占めているイタリアのビエラ、イギリスのハダースフィールドと並ぶ、毛織物の世界三大ウール地の一つでもあります。
尾州生地を選んだ訳
今回、尾州生地を選んだのは身近にありながら、縁遠い存在でした。
一宮市で生まれ育ち、現在も暮らしており、曽祖父や祖母は繊維関係で働いていました。しかし、自分も含めて、周りで尾州の服を着ている人はあまり見かけませんでした。衰退する産地の盛り上げにも一役買いたい、とロリータ服と掛け合わせることを思いつきました。
尾州生地をなぜ身に着けたことがないのでしょうか?
その原因は「生地の価格が高いため若者向けの尾州生地の洋服自体が少ないこと」「紳士向けの高級オーダースーツや年配の方向け商品が多いこと」などがあげられます。
そこで今回、このまま尾州生地が衰退していくのを黙ってみてはいられない!と日本のファッション文化であるロリィタのワンピースに仕立てましたものが「尾州ロリィタ」です。
衰退していく尾州生地とその工場、技術者さんを守り、1人でもたくさんの人に尾州生地の良さを知って着用して欲しいと思っています。
普段からロリィタファッションを着用しているロリィタさん、ロリィタファッションを始めたいけど始められない女の子、可愛いファッションが好きだけどロリィタファッションはハードルの高い女の子、機能性のあるかわいいお洋服を求めている女の子に着てもらいたいです。
「尾州ロリィタ」のきっかけ
愛知県一宮市出身のLOCOCOオーナーのショコラが、小学生の時に尾州繊維の工場見学に行った時のことです。100年前と同じ製法で糸を一本一本紡いで繋いで、熟練された職人さんのその手で織り上げられる生地にとても感動を覚えました。
90年前のションヘル機を使用し、手織りに近い製法で丁寧な作り方で作られています。工場のそばを通ると、懐かしい機織りの音が聞こえます。日光を多く取り入れるためにのこぎり屋根の工場が多く、それも地域ならではの風景です。気温やその日の糸の調子によって職人さんの手によって最適な密度にされています。その結果、糸の特性を生かし”夏は涼しくて、冬は暖かい”機能的な製品ができます。
しかし、バブル崩壊後に衰退していく地元産業を目のあたりにし、1000件以上あった繊維産業は現在100件ほどになり、廃業する繊維工場も増加しています。
そこで、地元の職人さんに「尾州生地もこんなに可愛くなるというところを見せたい」「紳士物のスーツ生地を長年作成してきた方に、尾州生地がフリルとレースとリボンが合わさった女性物の可愛い洋服になるんですということを伝えられれば!」と思い、「尾州ロリィタ」をつくることにしました。
「尾州ロリィタ」を応援する
尾州ロリィタは10月8日〜11月8日、クラウドファンディングサイト「READYFOR」(レディーフォー)で販売します。
限定20着の既製品は3万3000円、オーダーメードは5万5000円(税込)で販売します。
クラウドファンディング後は、ロココのホームページでの販売を予定しています。