鹿沼商工高の1年生が9日、市の伝統工芸である鹿沼組子に取り組んだ。地元の職人を講師に招いて、くぎや金具を使わない伝統の技を同校で体験した。
同校では地域の伝統技術を知ることなどを目的に、例年は入学間もない4月に授業の一環として実施している。今年は新型コロナウイルス感染症の影響で延期になっていた。
この日は上野町の岩恵(いわけい)木工所の岩本文男(いわもとふみお)代表(54)が講師を務めた。生徒は岩本さんの説明を聞きながら、体験用に準備された木製パーツを大きさの異なる別のパーツの切り込みに組み合わせていった。「うまく入らない」などと苦戦する姿もあったが、完成すると麻の模様になった。
手塚大翔(てづかやまと)さん(15)は「パーツの大きさが違うのではめるのが難しかったが、ぴったりはまった時は楽しかった。作品が完成した達成感がある」と話した。