奥州市江刺の桜木家具店(高橋勇人(はやと)社長、従業員25人)が制作した伝統工芸品・岩谷堂箪笥(たんす)が、訪日外国人客をターゲットとした東京都内の民泊施設に置かれる。今夏の東京五輪で訪日客増が見込まれる中、日本文化や工芸技術の高さに触れてもらい、伝統工芸品の販路拡大につなげたい考えだ。民泊は2月末にも受け入れを始める。
民泊事業は東京都渋谷区の不動産管理業キーズ(手塚慧太社長)が本社の一室で展開。同社として初の試みで、岩谷堂箪笥をメインに据えながら、各地の工芸品を民泊部屋に飾る。同社が工芸品の紹介を担い、宿泊客への販売対応を行う。
桜木家具店は幅170センチ高さ100センチと、幅76センチ高さ84センチの大小二つのたんすを出荷。一般的な漆加工技法の拭漆(ふきうるし)塗りではなく、鏡面のような美しい光沢が特徴の木地呂(きじろ)塗りで加工した。