嬉野に昔から伝わる釜いり茶の製法を守り、昔ながらのまき火を熱源とした完全な手作業をしている宮崎泰三さん(84)。まき火で400度に熱した釜に摘んできた生葉を入れ、手際よく手ですくい上げて釜でいります。
生葉は最初のいり方が大事で、手の感覚で釜の温度を見極めていくそうです。いってもんでを繰り返し、摘み取りから釜いりまで約5時間の全工程を手作業で行います。出来上がった釜いり茶は、黄金色に輝き、香りも香ばしいそうです。
「お茶を通してまちづくりをしたい」と宮崎さん。茶業研修施設の嬉茶楽館(きんさらんかん)での釜いり茶体験や県外での嬉野茶のPRなど、釜いり手もみ茶保存会のメンバーと精力的に活動しています。