徳島県神山町で地元産のスギ間伐材を使った食器製作などを手掛けているデザイン会社「キネトスコープ」の廣瀬圭治代表(46)=同町神領=が、イタリアの国際デザインコンペティション「ADesignAward(エーダッシュデザイン・アワード)2019」のソーシャルデザイン部門で、第2席の金賞に選ばれた。28日(現地時間)にイタリアで授賞式がある。
受賞理由となったのは、廣瀬代表らが7年前から神山町で取り組む「神山しずくプロジェクト」の活動。木工職人と連携してスギ間伐材をタンブラーや皿などに加工、販売しており、人工林の活用を図ることで間伐を促し、水源となる森林の保全につなげようとしている。
伝統工芸の技術とデザインで社会問題の解決を図る活動と、製品自体のデザインの両方が評価された。廣瀬代表は「世界で認められて喜ばしい。将来にわたって持続可能なプロジェクトにしていきたい」と話した。
アワードは世界最大級の国際デザインコンペで、約100カ国のデザイナーが参加。ソーシャルデザインのほか建築やファッションなど約100部門がある。