有田焼陶額、地元天満宮に奉納 「現代の名工」舘林さん

シダレザクラの陶額を寄贈した舘林延幸さん=有田町の南川良天満宮

有田焼の上絵付け師で「現代の名工」の舘林延幸さん(68)=有田町南山=が、同町南原の南川良天満宮に陶額を奉納した。19日、関係者による式典が開かれ、「来年は古希を迎える。地元に恩返しを」との思いを込めた作品がお披露目された。

舘林さんは自宅近くの柿右衛門窯に43年間勤め、昨年末に退職した。伊万里・有田焼伝統工芸士でもあり、2016年には黄綬褒章を受章した。「ものづくりマイスター」として各地の小学校などで焼き物作りの楽しさを伝えているほか、改元の5月1日から「工藝塾」を開き、絵付けの指導に当たっている。

陶額は、20センチ四方の陶板を縦4枚、横2枚に並べ、枠の部分も含めて約90×50センチ。1カ月半かけて制作した。柿右衛門窯で毎年見ていたシダレザクラを、柿右衛門の基本の5色の赤絵で描いた。特に赤色は最高級の絵の具で仕上げた。

山崎知進(ともよし)総代(79)は「焼き物の産地ならではのもの」と神殿に納められた陶額を喜んだ。「多くの人に見てもらいたい」(舘林さん)と、24日午前8時~午後9時、25日同~午後5時、神殿を開放する。

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