“ご当地マンホール蓋”をモチーフにしたマンホールカードに県内から新たに2つのデザインが加わった。宇都宮市からは名物の「ギョーザ」、鹿沼市からは伝統行事「鹿沼秋祭り」と伝統工芸「鹿沼組子」を組み合わせたもので、今月上旬に配布を開始。マンホールカードにはご当地マンホール蓋の写真とデザインの説明が掲載され、全国を回って収集を楽しむ人も増えている。両市はマンホールカードをきっかけに、観光客増などの地域活性化を狙う。
マンホールカードは、日本下水道協会内の下水道広報プラットフォーム事務局(東京都千代田区)が企画監修し、平成28年から全国の自治体と共同で制作。マンホールカードを集めたイベントも開催されるなど、注目を集めている。
今月登場した第10弾で、両市のデザインを含む61種が追加され、計454自治体539種に。県内は今回の2種で計12種となった。
市上下水道局のマスコットキャラクター「水道ぼうや」をデザインしたマンホールカードに続く制作となった宇都宮市。今回カード化したギョーザのご当地マンホール蓋は、同市宮島町の「餃子(ギョーザ)通り」に昨年10月、3カ所設置された。ギョーザの皮の白色を基調に、ひだのある手包みの形を並べた上で、1つだけ黄色に色づけ、焼き上がりや香ばしさを表現している。
配布初日には約100人が同市観光案内所を訪れた。同市では「ギョーザを食べて大谷など市内の観光地を周遊してもらうきっかけになれば」としている。
鹿沼市のご当地マンホール蓋は、昨年、同市が市政70周年を記念し、秋祭りの会場となる古峰原宮(こぶがはらみや)通りに10カ所設置したもの。祭りの主役となる鹿沼組子の彫刻屋台が大きくデザインされ、28年に登録された「ユネスコ無形文化遺産」の文字も入る。
こちらも初日は県内外から多くの人が集まり、約80枚が配布された。同市下水道施設課は「秋祭りとともに、市を盛り上げていくきっかけにしたい」と話している。