兵庫県西脇市では、鮎釣りの解禁を前に「播州毛鉤(けばり)」の生産がピークを迎えています。
わずか1センチのはりに数種類の鳥の羽を絹糸で縛り付けたあと、胴の部分に金箔などを巻いて播州毛鉤ができあがります。ベテランの職人が一本一本手作業で作り上げます。播州毛鉤は江戸時代末期に、京都からこの地方に作り方が伝わり、代々受け継がれてきました。
使った羽の色や胴の巻き方によって「夕映」や「赤ライオン」といった500種類以上のユニークな名前がつけられます。水中にすむ昆虫の姿に似せた疑似餌としてだけではなく、美しい色や形など芸術的な要素も取り入れた伝統工芸品としても人気があります。5月1日に鮎釣りが解禁になることもあり作業は今がピークで、1日約50本が作られます。
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