京友禅の絹でスマホを磨くと三条大橋の木製欄干を救えます あなたも

三条大橋補修に協力するため、京都市内のセブン-イレブンで限定販売されるスマホ拭き=京都市上京区で2019年10月14日午前10時23分、川平愛撮影

東海道の起点で京都市のシンボル「三条大橋」の老朽化した木製欄干を補修・新調するため、コンビニ「セブン―イレブン」運営会社が、京友禅のスマートフォン拭きを市内で限定販売し、売り上げの10%を市に寄付することになった。市はふるさと納税で寄付を募っているが集まりが悪いという。多くの外国人観光客も訪れるだけに、市は「名所の維持管理にも協力してほしい」と呼び掛けている。

三条大橋は1590(天正18)年、豊臣秀吉の命で現在の形に造営され、江戸時代には絵画や浮世絵に描かれて全国に知られた。現在の橋は1950年に架け替えられ、全長73メートル、幅16・7メートル。土台はコンクリート製で、欄干は74年に台湾産ヒノキで新調された。造営の由緒が刻まれた擬宝珠(ぎぼし)の一部は初期のものが残されているとされる。

欄干は老朽化が激しく、市は補修・新調に4億円かかると試算。昨年4月から「ふるさと納税」で1億円を目標に寄付を募っているが、2000万円(9月末現在)しか集まっていない。

そこで、市と地方創生に関する協定を結ぶセブン―イレブン・ジャパン(東京都)が協力。京友禅の技術で三条大橋の柄を染めた絹製のスマートフォン拭きを11月1~24日、市内のセブン―イレブン約230店舗で限定販売する。京友禅の伝統工芸士らでつくるブランド「SOO(ソマル)」(京都市)が企画し、着物の長襦袢(じゅばん)に用いる生地に型染めして手作業で仕上げたものだ。「おふきミニ」と名付け、24色3000枚(1枚税抜き750円)を販売、売り上げの10%を市に寄付する。

SOOの日根野孝司代表は「寄付金額は微々たるものだが、コンビニで取り扱ってもらい、市民や観光客へのPRに役立てば」と期待。門川大作市長は「京都を象徴する橋。木造で維持するために、みんなで心を合わせていきたい」としている。

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