銀線細工の魅力知って 秋田の女性職人3人が工房併設店、20日にプレオープン

矢留彫金工房の女性職人。左から小林さん、松橋さん、高橋さん=秋田市で2020年3月5日午後0時14分

3人の女性銀線細工職人で運営する秋田市大町2の「矢留彫金工房」が工房併設型の店舗を20日午後1時にプレオープンする。細い純銀の線をより合わせてアクセサリーなどを制作する秋田銀線細工は秋田を代表する伝統工芸品として知られるが3人は「これまでなかったデザインの作品も制作し、若い人にも魅力を発信していきたい」と意気込んでいる。

3人は、いずれも秋田市の松橋とし子さん(57)、小林美穂さん(31)、高橋香澄さん(25)。2018年2月に同市商工会議所が開いた展示会をきっかけに知り合い「銀線細工の魅力を広めたい」とオリジナルブランド「銀線小町」を展開することを決めたという。

当初はそれぞれの自宅で別々に制作していたが、19年8月に工房が開設されると、工房長を務める松橋さんを中心に互いに技術やデザインについてアドバイスし合うようになり、より制作に集中できるようになったという。

3人はこれまで、川連漆器とのコラボ作品なども手がけ、秋田市でバドミントンの国際大会が開かれたときには記念盾の制作を依頼されるなど、一定の評価を受けてきた。これまで制作した作品はあきた県産品プラザ(同市中通2)などで展示販売されてきた。

店舗開設には3人が直接販売する場で、客らの要望や意見をくみ取り作品に反映してゆく狙いがある。20年1月に高度な技術の持ち主として「県認定工芸士」に選ばれた松橋工房長は「私たちの作品をきっかけに銀線細工の作り手を目指す人が増えてくれたらうれしい」と話す。中学生の頃から銀線細工職人を志したという小林さんは「白さや繊細さを手に取って確かめてもらえれば」。最年少の高橋さんは「伝統的なデザインのものは大ぶりのブローチなども多く、引き出しにしまっているうちに黒ずんでしまうと聞くことも多かった。普段使いできるものを作りたい」と意気込む。

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