奈良市阿字万字(あぜまめ)町のなら工藝(こうげい)館で11日、「日本伝統工芸近畿展in奈良2019」が開幕した。重要無形文化財保持者(人間国宝)の漆芸など7部門26点を展示する。23日まで。
大阪・京都で5月に開催している同展を奈良でも開くのは4回目。第48回近畿展の入選作品などから、県在住作家の作品を中心に陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸を展示。鑑審査委員らも出品する。
日本工芸会賞受賞の陶芸家、樋口邦春さん(50)=河合町=は、受賞作は出展していないが、受賞作と同じテーマの海の潮流をモチーフにした作品を出展。「修業した香川の鳴門海峡のうず潮を投影している」という。
学芸員の柳本牧子さんは「気軽に立ち寄って、優れた作品を一人でも多くの方に見てほしい」と話す。
16日は木竹工の上野孝志さん、23日は陶芸の豊住和廣さんの作品解説を予定。いずれも午後1時半から。
入場無料。午前10時から午後6時開場(最終日は午後3時半まで)。17日休館。問い合わせは同館、電話0742(27)0033。