伊万里・有田焼伝統工芸士会(82人)の第18回作品展が、有田町の県立九州陶磁文化館で開かれている。会員約30人が、「四季の器」をテーマにした新作や技術を追求した作品約100点を出品している。28日まで、観覧無料。
ろくろ、下絵付け、上絵付けの作品を並べた。「四季の器」は季節ごとに展示を分け、11人の焼き物をそれぞれテーブルコーディネートして紹介。夏のコーナーでは、白い花で初夏を表現したり、古伊万里調の藍色で涼やかさを演出したりしたほか、透かし彫りを施したアイスクリームを楽しむ器などを展示している。
また、春は桜の華やかな色彩の器、秋は月見の膳や季節の野の花を描いた茶器が目を楽しませている。
今年6月に会長に就任した市川光山(こうざん)さん(58)は「伝統工芸士は今まで技術の向上に重点を置いてきたが、これからは技術を大事にしつつ、現代生活に合わせて進化させた焼き物づくりが求められる」とし、展示にも反映させたと話している。
27、28日はろくろ、上絵付け、下絵付けの実演のほか、午後1時半から会員の作品を使ったコーヒー、紅茶を振る舞う。