2019年4月ものづくりイベント情報

4月のものづくりイベントの紹介です。

目次

出張!匠工房

リニューアルした江戸たいとう伝統工芸館で毎週末、職人による製作実演が開催されます。
匠の仕事の様子を間近でご覧いただけたり、工芸品の作り方や使い方など、職人との対話もお気軽にお楽しみいただくことができます。


開催日:2019年4月6日(土)・7日(日)11:00~17:00
出展者:東京銀器 上川 善嗣 氏
※有料ワークショップあり
東京銀器とは
江戸時代中期に、彫金師の彫刻する器物の生地の作り手として、銀師(しろがねし)と呼ばれる銀器職人や、櫛、かんざし、神興(みこし)金具等を作る金工師と呼ばれる飾り職人が登場したことが「東京銀器」の始まりでした。
江戸でこれらの金工師が育った背景には、貨幣を作る金座・銀座の存在、また各大名が集まる政治経済、文化の中心であったことが挙げられます。

上川さんは東京銀器を製作する職人「銀師」(しろがねし)。
銀を器や置物、装飾具などさまざまな用途の作品へと加工します。
まず銀を打って「鍛金」して成形し、模様を付けるための金槌で、丸槌目、ござ目、岩石目などと呼ばれる模様を付ける他、たがねを使って彫刻をする「彫金」という技術で模様を施すこともあります。

有限会社 日伸貴金属

 


開催日:2019年4月13日(土)・14日(日)11:00~17:00
出展者:江戸木彫刻 横谷 光明・昭則 氏
江戸木彫刻とは
木彫刻の歴史は古く、平安時代には仏教の影響を受け、多くの仏像が彫られました。
その後、社寺建築の柱や欄間に装飾を施す建築彫刻が急速に発達し、調度品や身の回り品にも様々な装飾彫刻が施されるようになりました。
現在でも、仏像、人物などの置物彫刻や、みこし、葬祭具等の付属彫刻、欄間などの建築彫刻といった木彫刻が作られています。

横谷光明さんは、江戸木彫刻の工房である宗舟の3代目。
10年間の修行ののち、25歳で父のもと働きはじめ、1993年、二代目が戦後(空襲にて消失の為)現在の台東区寿に工房を移しました。

 

開催日:2019年4月20日(土)・21日(日)11:00~17:00
出展者:江戸指物 渡辺 彰 氏
江戸指物とは
外側に組み手を見せず、金釘も使わずに組み立てられた木工品を指物といいます。
指物という名の由来は、木と木を「さし合わせる」からとも、「物さし」を駆使するからともいわれています。
朝廷、茶道用として発達した京指物に対し、江戸指物は武家用、商人用及び江戸歌舞伎役者用(梨園指物)を中心に発達したため、木目を生かした簡素で堅牢なつくりが特徴です。
また江戸指物師の誕生は、江戸時代、大工職人の仕事が分化したことによるといわれています。
この江戸時代からの優れた技術・技法は脈々と受け継がれており、吟味した材料を生かし、外からは見えないところほど技術を駆使してつくり上げる江戸指物からは、職人の粋と洗練された美意識を感じることができます。

渡辺さんの職人歴は約30年。子どもの頃から近所のさまざまな職種の職人さんに可愛がられ、家業であった指物に面白みを感じたことと、地元が好きで継ぐことを決めました。

江戸指物 渡邊

 


開催日:2019年4月27日(土)・28日(日)11:00~17:00
出展者:神仏具錺(かざり) 川島 利之 氏
※有料ワークショップあり
神仏具錺師とは
神社や仏閣の錺を作る職人のことです。
金属加工の歴史は古く、弥生時代の出土品の中にも金属製の装飾品が見られます。

川島さんは、これまで様々な神社仏閣や文化財の補修などを手がけてきました。
最近では、江戸東京博物館の御神輿や東京スカイツリーのエレベーター上部に設置されている金の装飾を手がけました。

 

開催日:2019年4月29日(月)・30日(火)11:00~17:00
出展者:江戸木版画 長尾 次朗 氏
江戸木版画とは
江戸のメディアであった日本独自の多色摺り木版画の浮世絵木版画が基礎となる技術・技法です。
約200年前、江戸の庶民が気軽に楽しめるフルカラーの印刷物として浮世絵木版画が大流行し、今に続く江戸木版画の技術と文化が確立しました。
彫摺の高度な技術はさることながら、大胆な構図や繊細な色彩はゴッホやモネといった西洋の名だたる芸術家に大きな影響を与え、19世紀後半の西洋にジャポニムズブームを引き起こしました。
そして、今もなお、日本独自のユニークな芸術品として、世界で愛されています。

長尾次朗さんは、兄であり摺師の雄司さんとともに長尾版画匠の3代目を務めています。
長尾版画匠は、以前は摺り専門の版画業を営んでいましたが、彫りの作業をお願いしていた彫師が高齢で引退したため、次朗さんが彫師の技術を学び、現在の分業体制になりました。

実演場所:江戸たいとう伝統工芸館
住所:台東区浅草2-22-13(浅草ひさご通り)
時間:10:00~18:00(入場無料)
休館日:毎月第2・第4火曜日 ※当該日が祝日の場合は翌日
交通アクセス:
・都営バス「奥浅草」下車 徒歩2分
・つくばエクスプレス線「浅草駅」から徒歩5分
・都営地下鉄浅草線・東京メトロ銀座線・東武伊勢崎線「浅草駅」より徒歩15分
アクセス

 

品川区立中小企業センター伝統工芸実演

開催日:2019年4月12日(金)・13日(土)10:00~13:00、14:00~16:00
出展者:東京桐箪笥 林 正次 氏
東京桐箪笥とは
東京桐箪笥は最上とされる会津桐や南部桐を使って、一棹一棹丁寧に仕上げられています。
江戸職人の技と気質を受け継ぐ東京桐箪笥。美しい柾目やしっとりとした色調は室内調度品として独自の気品と優雅さを持っています。

林さんは、昭和29年頃家業を継いで東京桐箪笥に入門。
その後平成3年に東京都伝統工芸士認定され、平成17年には東京都桐たんす工業協同組合理事長就任されています。

実演場所:品川区立中小企業センター
住所:〒141-0033 東京都品川区西品川1丁目28-3
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