巧みな技「自然」表現の染織優品 日本伝統工芸展岡山会場2日まで

多様な染め、織りの表情をゆっくり鑑賞する人たち

第一線で活躍する染織作家の新作をそろえ、岡山市北区表町、天満屋岡山店6階葦川(いせん)会館で開催中の「第53回日本伝統工芸染織展」岡山会場は2日限り。31日も和服姿の女性らが次々に訪れ、友禅や紬(つむぎ)織の着物、刺しゅうが施された帯など計77点の多彩な表情を楽しんでいた。

染め、織りの工芸作品を対象に毎春行われる公募展。入賞・入選作と重要無形文化財保持者(人間国宝)らの作品を全国4会場で巡回展示する。

巧みな技を駆使して自然を描いた力作が並んでおり、入場者は、小さな点の集合だけで小菊の姿を浮かび上がらせた藍田愛郎さん(群馬県)の「江戸小紋着尺『ねじり菊』」=奨励賞・大丸松坂屋賞、そよ風がさわさわと葉を揺らす音まで伝える溝口あけみさん(熊本市)の「型絵染帯『稔(みのり)』」=同・京都新聞賞=などをゆったり堪能。

夫婦で訪れた玉野市の女性(71)は「藍染めや透ける織物は本当に爽やか。見ているだけで背筋がしゃんとして、日本っていいなぁと思います」と話していた。

日本工芸会、山陽新聞社など主催。入場無料。

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