建築の仕事の理解を深める「第5回職人祭」が16日、二荒山神社前のバンバ市民広場で開催される。職人の魅力を伝え、担い手不足を解消しようと始まったこのイベント。本番を前に参加企業の思いを聞いてみた。
当日は県内の建築関連企業13社が参加し、社ごとに壁塗りや電気配線作業、現場の足場の組み立て作業などの体験ブースを設ける。
日頃、目にすることが少ない職人技を体験できるとあって、イベントは毎年多くの親子連れでにぎわう。発起人の梅田賢一(うめだけんいち)実行委員長(43)=ユウケイ工業社長=は「すぐに担い手不足の解消にはつながらないが、まずは子どもたちに職人の仕事を知ってもらうことが重要」と意義を語る。
イベントに参加する阿倍総合建築(宇都宮)の大工蔵前貴大(くらまえたかひろ)さん(19)は、小学生の時に職人のかんな削りを見たことがきっかけで大工の道を志したという。
イベント当日は、同社ブースでかんな削り体験のスタッフを務め、経験を来場者に伝える。「幼いころ、シャーシャーと木を削る音の美しさ、削ったときの木のつるつるしたさわり心地に感動しました。今の子どもたちにも体感させたい」と思いを強くしている。
午前10時~午後4時。入場無料。(問)実行委事務局028・673・9228。