きものという伝統文化を紡ぐ、銀座の参加型イベント

伝統工芸をもっと盛り上げていきたい。次世代を生きる人々に、きものという日本を代表する文化を伝えたい――そんな切なる願いから参加型プログラム「啓(ひらき)のもと」が、銀座もとじでスタートする。
第1回目は「ゆかたの歴史と型紙」。ゲスト講師には千葉県指定無形文化財「長板中形」保持者の松原伸生氏を迎え、ゆかたの歴史から染めの技術や工程に使用する「伊勢型紙」についてのレクチャーが聴ける。

古典的なゆかた染め・長板中形や藍形染めを自身の父から学んだ松原氏(右)。わかりやすい言葉で、染めの技術のおもしろさ、奥行きを説明してくれる。

左:作品名「雲形流水文裏変わり」。白地と藍がくっきりと見える長板中形の醍醐味である両面染めを施した作品。2枚の型紙を使って、両面に違う模様を表現。両面に違う型紙の糊を置くため、より緻密で高度な技術で染められた逸品。右:作品名「霞手綱文」。生地に隙間のある絽の上に、均一に糊を置くため、絽目をぬかで塞ぎ、糊置きを行う。幾重にも手間をかけた作品。

この伝統文化を学ぶ機会に、数々のクリエイターや作り手を招いてきものの奥深さを観客に伝えてくれるのは、銀座もとじの二代目・泉二啓太。店舗で催される参加型プログラムで、日本の手仕事の美しさを、見て、聞いて、触れて、五感で感じられる場を創るべく尽力している。

若ききものの伝道師、銀座の若旦那、泉二啓太。

もともとは洋服や音楽に興味を抱き、イギリスとフランスへ留学した泉二啓太。そこで日本の文化に興味を持つクリエイターたちと過ごすうちに、自身のルーツである和の文化の世界に引き込まれたそう。若手アーティストや起業家との人脈も多く、さまざまなプロジェクトやイベントも手掛けている。泉二がプロデュースするイベントは、きもの文化へのユニークで斬新な解釈も加えられるので、きものになじみが薄い人が参加してもおもしろい。また、トーク終了後には、飲み物を楽しみながら歓談の時間も予定されている。
2020年には東京オリンピックを迎え、日本の伝統工芸に世界から注目が集まることは間違いない。この機会にぜひ、和の文化の魅力に触れてほしい。

銀座三越の裏手にあるおしゃれなきものの店。頻繁に催しが行われている。

啓(ひらき)のもと 第1回「ゆかたの歴史と型紙」
日時:2019年4月28日(日)19時30分~21時
会場:銀座もとじ 和織・和染
   東京都中央区銀座4-8-12
※要事前申し込み。参加費\1,000
tel:03-3538-7878(和織)/ 03-3535-3888(和染)

銀座もとじ
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