組子細工をパリ見本市に 宮田村の企業など

宮田村の三浦木工を主体とし、県建具協同組合や地元の企業など計5団体でつくる「J-Kumikoプロジェクト」は、9月にフランス・パリで開かれる見本市「メゾン・エ・オブジェ・パリ」に出展する。日本の伝統工芸品である組子細工を世界に広め、市場開拓を進める。見本市を前に、14~21日に同村の梅が里ギャラリー手づくり屋でプレ木工展を開く。

組子細工は建具の装飾品として使われ、小さく切り出した木片を組み合わせて幾何学的な模様を作り出す工芸品。同プロジェクトは、国の企業連携型木材製品輸出促進モデル事業を活用し、展示会を皮切りにヨーロッパで組子の魅力を発信。新たな製品開発や展示販売、受注に対応したネットワーク構築などを展開し、組子文化を盛り上げ、海外の市場開拓や地元への観光客誘致を図る。

高齢化に伴って建具職人が減少する中、同村産の木材で組子細工を作り続ける三浦木工の三浦敏夫社長(65)=同村南割=。「現在は住宅を建てても和室がないなど、日本で組子が衰退している。海外に進出し、やれることをやってみようと思った」と見本市に出るきっかけを語った。

見本市では家に関する製品が一堂にそろい、160カ国から3000企業団体が出展。日本からは同プロジェクトを含め6団体が参加する。同プロジェクトは、来年1月にパリの日本文化会館で行われる展示会にも出品する。

三浦社長は「昔から受け継がれてきた和の世界を広く知ってもらい、日本でも(生活に欠かせなかった)木の良さを考え直してほしい」と話した。

プレ木工展では、色が異なる数種類の木を組み合わせた組子細工を取り入れたテーブルや小物入れ、ついたて、照明器具などを並べる。時間は午前11時~午後4時。7月21日午後2時から、体験会を開催する。

入場無料。

問い合わせは三浦社長(電話 0265-98-7749)へ。

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