歴史や文化感じさせるひな人形 豊岡各地で展示

地域の家庭で保管されているひな人形を集めた展示会=住吉屋歴史資料館「御用地館」

3月3日はひな祭り。女の子の成長を祈り、さまざまなひな人形が飾られる。兵庫県豊岡市内の各地で開かれている展示会でも、江戸時代以降の豪華なひな飾りから伝統工芸の小さなひな人形までが並び、歴史や文化を感じさせている。

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大正初期のひな人形や着物 豊岡の御用地館

同市竹野町竹野の市立住吉屋歴史資料館「御用地館」では、地域の家庭で保管されているひな人形約100体を集めた展示会が開かれている。4月3日まで(水曜休館)。

毎年住民が持ち寄って開催。今年は天井の高さほどある7段のひな壇が3セット並び、三人官女や五人ばやしなどがずらりと並んで見応えがある。大正初期のひな人形や、打ち掛けや子ども用の着物なども飾られている。

入館無料。午前9時~午後5時。3月7日午後1時からはお茶会(300円)も行われる。御用地館TEL0796・47・1555

洋風のひな人形や園児の手作りのものも 出石史料館

旧家に残るひな人形を集めた「城下町のおひなさま」展=出石史料館

出石史料館(同市出石町宵田)では、明治から昭和初期までのひな人形を紹介する「城下町のおひなさま」展が開かれている。所蔵品と出石地域の旧家に残る約110体のほか、近くの出石愛育園の園児が手作りしたひなや洋風の人形なども並ぶ。4月5日まで(火曜休館)。

3月3日のひな祭りに合わせて同館が毎年この時期に開催し、8回目となる。

大正期のものとされる一組は、最上段に「御殿」を構え、内裏びなと三人官女が収まる。園児らが約2週間かけて制作したというひな人形は、紙コップの胴体に色紙で顔をかたどり、和紙や折り紙で羽織はかまを着せ、愛らしく仕上げている。

また、旧家に残っていたおもちゃを集めた一角には、ままごとに使う手のひらほどのナイフやスプーン、髪型を替えられる和人形などが並ぶ。

午前9時半~午後5時。入館料300円(学生180円、中学生以下無料)。同館TEL0796・52・6556

江戸~明治時代のひな人形並ぶ 城崎町湯島の土産物店

江戸から明治期のひな飾りが並ぶ「時代雛人形特別展」=花兆庵

同市城崎町湯島の土産物店「花兆庵」では、江戸から明治時代にかけて作られたひな人形を飾る「時代雛人形特別展」が開かれている。白髪のお年寄りが着物を着た「百歳雛」や立て膝で座るおひなさまなど、一風変わった装いの約70体が並ぶ。4月3日まで。

同店の森貞淳一社長(76)が自宅にあったひな人形に加え、各地で収集したものを店の奥で展示。年代ごとに分け、時代背景などを記したパネルで解説している。

ひな壇には、江戸時代中期の1700年代前半に作られた豪華な装いが特徴の「享保雛」や、城崎地域の伝統工芸「麦わら細工」で作られた小さな人形なども並び、時代や文化の移ろいが感じられる。

大阪市から訪れた大学生(21)は「時代ごとに表情やしぐさが違って面白い」と話していた。

入場無料。午前9時~午後9時。同店TEL0796・32・3811

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