望月人形(静岡・由比)、世界へ出発 日本の工芸技術PR

完成したひな人形と制作者の望月勇治さん=2月上旬、静岡市清水区由比北田の望月人形

国際交流基金が主催し毎年開催する日本人形の海外巡回展に、静岡市清水区由比北田の人形製造販売「望月人形」が出品することが決まり、このほど、同店の3代目望月勇治さん(41)らが作品を完成させた。2021年から約10年間、世界各地を回り、日本の伝統工芸の魅力を海外にPRする。

勇治さんと父で同店代表の明さん(71)らが、天皇皇后両陛下が即位の際に使用した装束を再現した内裏びなや、県の伝統工芸品「駿河雛人形」の天神人形など計9種を制作。使用する部品は主に県外の職人に制作を依頼。頭や手足、装飾品など各分野の一流の職人が原材料にこだわって仕上げた。

同店では通常、人形制作は約半年かけて行うというが、昨年11月末に同基金から制作依頼を受け約2カ月で完成させた。勇治さんは「世界に誇れる日本の工芸技術を知ってもらいたい」と作品を手に言葉に力を込めた。

年内は国内で完成品の写真撮影をしたり、海外用のパンフレットの制作を行ったりする。来年から海外での展示が始まる予定。望月人形の作品のほかに、五月人形や現代工芸作家による創作人形など多彩なジャンルが展示される。

望月人形は11日まで、完成品を店内に展示している。

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